1. はじめに
イーウィル:「ノブカワさん、今回は新潟県での申請をお願いしたいんです。長岡市の現場で廃材を積んで、県内の処分場に運ぶ予定でして」
ノブカワ:「了解です。新潟県は積替え保管施設の有無で申請先が分かれるので、まずはそこから確認しましょう。このシリーズも14回目。雪国ならではの運搬事情も意識した申請が必要な県ですね」
2. 新潟県の申請制度の特徴
ノブカワ:「新潟県では、積替え保管施設があるかどうかで申請先が変わります。施設がある場合は“新潟市長”へ、ない場合は“新潟県知事”への申請になります」
イーウィル:「うちは積替え保管はしないので、県知事ですね」
ノブカワ:「そうです。ちなみに、排出元と運搬先がともに新潟市内の場合は新潟市長への申請となります。詳しくは新潟県のサイトの手引きをご確認ください。申請は郵送でも可能ですが、事前に受付窓口へ電話予約が必要です。副本返送用のレターパックも忘れずに」
イーウィル:「講習会修了証は必要ですか?」
ノブカワ:「はい。新規申請は5年以内、更新申請は2年以内の修了証が必要です。講習会はJWセンターが主催しています」
3. 令和7年度の主な変更点
イーウィル:「今年から何か変わったことってありますか?」
ノブカワ:「いくつかあります。まず、石綿含有廃棄物の処理マニュアルが改正されて、該当する場合は許可証の書換えが必要になりました」
ノブカワ:「あと、電子申請の導入はまだですが、様式集や記入例がPDF・Wordで整備されていて、申請書作成がしやすくなっています」
イーウィル:「補正対応って厳しいですか?」
ノブカワ:「細かいですが丁寧です。補正期間は長めに見ておいた方が安心です」
4. 実務者が気を付けたいポイント
ノブカワ:「新潟県で気を付けたいのは、まず“搬出先の処分業許可証”の添付です。他県では不要なこともありますが、新潟県では必要となります」
イーウィル:「車両はリースなんですが、問題ないですか?」
ノブカワ:「リース契約書を添付すればOKです。使用権原が確認できれば問題ありません」
ノブカワ:「あと、雪深い地域では運搬時の安全対策も審査対象になります。スタッドレスタイヤやチェーンの備えなど、車両写真に写っていると好印象です」
5. 現場での気づきと工夫
イーウィル:「地図とか写真って、どうやって出せばいいですか?」
ノブカワ:「Googleマップのスクリーンショットに手書きで補足すれば十分です。車両写真はスマホで撮影して、ナンバー・許可表示・積載状態がわかるようにしておきましょう」
ノブカワ:「あと、財務書類は直近3年分の貸借対照表・損益計算書・納税証明書が必要です。法人税の納付額も記載されていると補正が少なく済みます」
6. おわりに:次回予告と読者へのメッセージ
ノブカワ:「今日は新潟県の申請制度について、ひと通りご説明しました。積替え保管の有無による申請先の違いや、雪国ならではの運搬安全対策がポイントでしたね」
イーウィル:「ありがとうございます。搬出先の許可証も準備しておきます」
ノブカワ:「専門家である行政書士に依頼する際は、弊所のサービスの流れも参考にしていただければと思います。次回は富山県編を予定しています。北陸エリアの申請運用や、港湾系廃棄物の扱いが特徴的な県です。また一緒に整理していきましょう」
