2025年も6月に入りました。
もう一年も半分過ぎてしまうのですね。
「今日できることは今日やる」の精神で今月も頑張りましょう。
さて、今回は審査と現地確認に関する記事です。
これまでの記事はこちらをご覧ください。
公開日の順で読んでいただければ、産業廃棄物収集運搬業許可申請の大まかな
流れはつかんでいただけるかと思います。

登場人物
- イーウィルさん(許可取得を考えている事業者)
- 行政書士のノブカワ(許可申請の専門家)
審査で不許可になるケース
イーウィル: 「先生、審査ってどんなことをチェックされるんですか?」
ノブカワ: 「審査では、事業計画の妥当性や、運搬車両の設備が適切かどうかを確認します。場合によっては現地調査が入ることもあります。」
イーウィル: 「審査で不許可になることってあるんですか?」
ノブカワ: 「はい、まれに不許可になるケースがあります。例えば、以下のような場合ですね。」
① 役員に欠格事由がある
イーウィル: 「欠格事由って何ですか?」
ノブカワ: 「例えば、役員の中に過去に禁錮以上の刑を受けた人がいる場合や、暴力団関係者と認定されている人がいる場合です。自治体は警察や検察に照会をかけて確認するので、申請者が知らないうちに該当していることもあります。」
② 財務状況が不安定
イーウィル: 「財務状況が悪いと許可が下りないんですか?」
ノブカワ: 「はい、産業廃棄物収集運搬業は継続的な事業運営が求められるため、財務基盤が不安定だと不許可になることがあります。例えば、直近の財務諸表で赤字が続いている場合や、納税証明書に未納がある場合ですね。」
③ 事業計画が不適切
イーウィル: 「事業計画ってどんなことを審査されるんですか?」
ノブカワ: 「例えば、運搬ルートが適切か、廃棄物の種類に応じた設備が整っているかなどです。計画が曖昧だったり、法令違反の可能性がある場合は不許可になることがあります。」
よくある現地確認
イーウィル: 「現地確認って具体的にどんなことをチェックされるんですか?」
ノブカワ: 「自治体の担当者が実際に事業所や車両を確認し、適切な設備が整っているかをチェックします。例えば、以下のようなポイントですね。」
① 車両の設備
イーウィル: 「車両ってどんなことを見られるんですか?」
ノブカワ: 「例えば、廃棄物の飛散・流出を防ぐための密閉容器が備えられているか、適切な表示がされているかなどです。車両の状態が悪いと、改善を求められることがあります。」
② 事務所の設備
イーウィル: 「事務所もチェックされるんですか?」
ノブカワ: 「はい、事務所が適切に管理されているか、必要な書類が整備されているかを確認されます。例えば、マニフェスト(産業廃棄物管理票)の管理状況などですね。」
③ 保管場所の確認
イーウィル: 「保管場所ってどんなことを見られるんですか?」
ノブカワ: 「例えば、廃棄物を一時的に保管する場所が適切に管理されているか、周囲に悪影響を与えないかなどです。積替え保管を行う場合は、特に厳しくチェックされます。」

審査や現地確認については、各自治体によって結構異なります。
ちなみに、「①役員に欠格事由がある」ケースは弊所ではまだありません。
聞いた話ですが、その役員の方も思い当たる節もなく(もちろん前科もなし)、
昔の交友関係から該当すると自治体が判断したそうです。
このケースですと、行政書士はどうしようもないですね…なす術なしです。
あと現地確認の「②事務所の設備」に少し関係する話。
昔は「産廃Gメン」なるものが中間処理施設のそばにいて、
廃棄物運搬中の車両を道路脇に誘導して止めて、
その廃棄物のマニュフェスト伝票を携帯しているかをチェックしたらしいです。
交通取り締まりみたいですね!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。