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【2026年度最新版】東京都の産廃収集運搬業許可(新規)を自分で申請するには

「東京都で産廃収集運搬業許可を取りたい」
「行政書士に頼まず、自分で新規申請したい」
そんな方向けに、この記事では、「東京都の産業廃棄物収集運搬業許可(新規・積替え保管なし)」を、自分で申請する方法を最初から最後まで解説します。

東京都の新規申請は、ただ書類をそろえればよいわけではありません。
講習会の修了、車両・容器の準備、財政能力の確認、予約、窓口対応、補正対応まで含めて進める必要があります。

しかも東京都は、
申請が予約制
申請手数料は新規81,000円
標準処理期間は受理後60日
窓口提出または予約したうえでの郵送申請
という特徴があります。

この記事では、以下についてわかりやすく整理します。

  1. そもそも東京都の産廃収集運搬業許可が必要なケース
  2. 新規申請に必要な要件
  3. 必要書類の一覧
  4. 実際の申請手順
  5. よくある不備・落とし穴
  6. 自分で申請するのが向いている人/難しい人

目次

東京都の産廃収集運搬業許可とは

産業廃棄物収集運搬業許可は、業として産業廃棄物を収集・運搬するために必要な許可です。東京都でその業務を行うなら、東京都への申請が必要です。なお、八王子市内に積替え保管施設を置く場合は八王子市長の許可が必要で、東京都の手引きもその点を明記しています。一方、東京都の許可を持っていれば、八王子市内でも積替え保管を除く収集運搬業は可能です。

この記事では特に問い合わせが多い、
「新規・積替え保管なし・東京都知事許可」
を前提に説明します。

まず確認したい。どんな人が東京都の許可を取るべきか

実務では、次のような会社が東京都の産廃収集運搬業許可を取ることが多いです。

  • 建設業者
  • 解体業者
  • 設備工事業者
  • 内装業者
  • 原状回復工事業者
  • 製造業で自社排出物の運搬を受託する会社
  • 廃材・汚泥・金属くず等の運搬を請け負う会社

特に建設業では、
「現場で出たがれき類、木くず、廃プラ、金属くずを、元請や排出事業者から委託を受けて運ぶ」
という形なら、許可が必要になる場面が多いです。

反対に、自社が排出した廃棄物を自社で運ぶだけなら、通常は「業として他人の産業廃棄物を収集運搬する」わけではないため、一般的な収集運搬業許可の問題とは分けて考える必要があります。許可要否は個別事情で判断が分かれるため、迷うケースでは東京都や専門家への確認が安全です。この記事は一般的な新規許可申請の流れの解説です。

東京都の新規申請で必要な4つの要件

東京都で新規許可を取るには、実務上、主に次の点を満たす必要があります。

1.JWセンターの講習会を修了していること

申請には、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の講習会修了証の写しが必要です。東京都の手引きでは、個人なら申請者本人、法人なら代表者・役員(監査役、社外取締役除く)または政令使用人が修了している必要があります。

東京都の手引きでは、新規許可申請には*産業廃棄物の収集・運搬課程」の新規講習が該当します。更新講習では新規申請の代用になりません。

なお、JWセンターでは2026年度講習会の申込受付が2026年3月24日から開始されており、オンライン形式(事前に動画受講+後日会場試験)と対面形式があります。

2.車両・容器など収集運搬の体制があること

東京都の手引きでは、使用する全車両について車検証または自動車検査証記録事項の写しが必要で、使用権原が認められるのは、原則として

  • 使用者欄が申請者
  • 使用者欄が空欄なら所有者欄が申請者
    の場合です。

また、次のような車両は登録できないとされています。

  • レンタル車両
  • トレーラ・セミトレーラ(容器として扱う)
  • 他社が既に登録している車両
  • 東京都のディーゼル車走行規制不適合車

容器についても、パンフレット写真ではなく、実際に所有している容器を撮影して提出する必要があります。

3.財政能力(経理的基礎)があること

産廃収集運搬業の許可には、事業を的確かつ継続して行える経理的基礎が必要です。東京都は手引きの中でチェックフローを示しており、直近の法人税納税額や債務超過の有無などで、追加書類の要否が変わります。

具体的には、東京都の手引き上、

  • 直近の納税額が1円以上で、かつ直近3年に未納税額がない
  • あるいは直近決算で債務超過でない
    場合は、追加書類が不要になるケースがあります。

一方で、納税額が0円だったり、未納があったり、債務超過だったりすると、税理士・公認会計士・中小企業診断士作成の「経理的基礎を有することの説明書」などの追加書類が必要になることがあります。

4.欠格要件に該当しないこと

東京都の手引きでは、申請者本人だけでなく、役員等、5%以上の株主等、政令使用人が欠格要件に該当すると不許可になると明記されています。許可後に、申請時点で欠格要件に該当していたことが判明した場合は、許可取消しの対象になり得ます。

申請前に押さえるべき東京都独自のポイント

東京都で自分申請するなら、次の3点は先に知っておいた方がいいです。

申請は予約制

東京都の公式ページと手引きでは、許可申請・事前計画書の提出は予約制です。窓口提出だけでなく、郵送申請も事前確認が必要です。予約なく郵送した場合、受付できないことがあります。

申請日は1~2か月以上先になることがある

東京都の手引きでは、予約日が電話時点から1~2か月以上先になる場合があるとされています。急ぎ案件ほど、最初に講習会よりも先にスケジュール全体を確認した方が安全です。

手数料は現金

新規許可申請の手数料は81,000円で、東京都の手引きでは、申請当日に現金で納付とされています(郵送申請の場合は払込票による払込)。一度納付した手数料は、不許可や取下げでも返還されません。

東京都の新規申請に必要な書類一覧

ここでは、積替え保管なしの新規申請で特に重要な書類を、実務で使いやすい形に整理します。正式には東京都の手引きの確認リストに従ってください。

共通で必要になる主な書類

  • 産業廃棄物収集運搬業許可申請書
  • 事業計画の概要
  • 運搬車両(または船舶)の写真
  • 運搬容器等の写真
  • 事業の開始に要する資金の総額及びその資金の調達方法
  • 誓約書
  • 講習会修了証の写し
  • 使用する全車両の車検証または自動車検査証記録事項の写し

法人で必要になる主な書類

  • 最新の定款の写し
  • 法人の履歴事項全部証明書
  • 役員等の住民票抄本
  • 5%以上株主等の住民票抄本または登記事項証明書
  • 成年被後見人等に該当しない旨の登記事項証明書等
  • 政令使用人に関する証明書(必要な場合)
  • 他自治体の許可証の写し(既に持っている場合)
  • 直近3年分の貸借対照表
  • 直近3年分の損益計算書
  • 直近3年分の株主資本等変動計算書
  • 直近3年分の個別注記表
  • 直近3年分の法人税納税証明書その1

個人で必要になる主な書類

  • 住民票抄本
  • 成年被後見人等に該当しない旨の登記事項証明書等
  • 資産に関する調書
  • 所得税の納税証明書その1(直近3年分)
  • 政令使用人に関する証明書(必要な場合)

東京都の産廃収集運搬業許可(新規)の書類作成で特に重要なもの

1.事業計画の概要

ここは単なる形式書類ではありません。
どの種類の産業廃棄物を、どの車両で、どんな容器で、どのように飛散・流出防止しながら運搬するのかを東京都に示す書類です。

記載と実物がズレていると補正になりやすいです。
たとえば、

  • 汚泥を運ぶのに容器が適切でない
  • がれき類なのに車両・荷台・飛散防止方法が弱い
  • 石綿含有廃棄物なのに写真や容器説明が不足
    というケースは注意です。東京都も、飛散・流出・悪臭のおそれがない方法で運搬する必要があると明記しています。

2.車両写真

東京都の手引きでは、車両は

  • 前面
  • 側面
    から撮影し、ナンバープレートと「産業廃棄物収集運搬車」の表示が確認できる必要があります。
    また、新規申請でも、すでに他自治体で許可を持っている場合は表示が必要です。

3.容器写真

容器写真は軽く見られがちですが、ここも重要です。
東京都は、申請者が実際に所有している容器を、会社名入り看板や登録車両の前などで撮影するよう求めています。パンフレットやホームページの写真は不可です。

東京都の産廃収集運搬業許可を自分で申請する流れ【6ステップ】

ステップ1 JWセンターの新規講習を受ける

まずは、JWセンターの産業廃棄物の収集・運搬課程(新規)を受講します。2026年度はオンライン形式と対面形式があり、申込受付は2026年3月24日から始まっています。

2026年度の受講案内では、産業廃棄物の収集・運搬課程(新規)は、オンライン27,500円、対面33,000円と示されています。

ステップ2 車両・容器・財務資料をそろえる

次に、登録予定車両の使用権原を確認し、車検証類、写真、定款、登記簿、納税証明書、決算書類などを集めます。
この段階で、レンタル車両が混じっていないか使用者欄が申請者になっているか容器と廃棄物の種類が合っているかを先に確認しておくのがコツです。

ステップ3 東京都の手引き・様式で書類を作る

東京都の公式ページでは、収集運搬業(産業廃棄物)の新規・更新用の手引きPDFとワード様式が公開されています。他自治体の様式は使わないよう、手引きでも注意されています。

ステップ4 電話で申請予約をする

東京都では、新規申請は予約制です。
窓口は次の2か所です。

  • 東京都環境局 資源循環推進部 産業廃棄物対策課審査担当(新宿)
  • 東京都多摩環境事務所 廃棄物対策課審査担当(立川)

※詳しくは東京都環境局のページの「受付場所・問い合わせ先」をご覧ください。

ステップ5 窓口提出または予約済み郵送申請

公式ページでは、新規・更新・変更許可申請は窓口・郵送の両方に対応していますが、郵送は事前に流れとチェックリストを確認する必要があります。予約なしの郵送は受付不可になる場合があります。

提出部数は、東京都の手引きでは正副2部です。副本は正本の写しでもよいとされています。

ステップ6 審査・補正・許可証受領

審査の標準処理期間は、申請書受理後60日です。
ただし、

  • 予約日から受理まで
  • 補正や追加書類の提出にかかった日数
  • 土日祝日、年末年始
    は含まれません。つまり、実際にはもっとかかることが少なくありません。

許可証は原則郵送で、レターパックプラスを申請時に提出します。ライトでは不可です。

申請手数料と実費の目安

東京都の新規許可申請手数料は81,000円です。

これに加えて、通常は次の実費がかかります。

  • JWセンター講習会受講料
  • 住民票、登記事項証明書、納税証明書などの取得費
  • 写真印刷代
  • レターパック代
  • 必要に応じて税理士等への経理的基礎説明書作成費用

行政書士報酬を除く純粋な実費でも、そこそこの金額になります。

東京都の産廃収集運搬業許可申請でよくある不備

東京都で自分申請する場合、次のミスがかなり多いです。

1.車両の使用権原が足りない

「会社で使っている車」でも、車検証上の使用者・所有者が別名義だと、そのままでは登録できないことがあります。東京都は使用権原の見方を明確に示しています。

2.レンタル車両を入れてしまう

東京都の手引きでは、レンタル車両は登録不可です。リースとレンタルの区別も含め、車検証で必ず確認した方が安全です。

3.容器写真が不適切

パンフレット写真、ネット画像、誰のものかわからない容器写真はNGです。実物・自社所有・撮影条件が重要です。

4.財政能力の追加書類を見落とす

納税額が0円、未納あり、債務超過ありのどれかに当てはまるのに、追加書類を出さずに行ってしまうケースはよくあります。東京都はこの部分をチェックフローで明確にしています。

5.他県様式や古い情報を使う

東京都は公式に、他の自治体の様式を使用しないでくださいとしています。ネット上の雛形流用は危険です。

東京都の産廃収集運搬業許可を自分で申請するメリット・デメリット

自分で申請するか、専門家に依頼するかで迷う方も多いと思います。

自分で申請するメリット

最大のメリットは、行政書士報酬を抑えられることです。
また、自社の業務内容や必要書類への理解が深まるという面もあります。

自分で申請するデメリット

一方で、書類収集や確認に時間がかかり、不備や補正が増えると結果的に大きなロスになります。
特に初めての申請では、「何をどう書けばよいか」で止まりやすいです。

東京都の新規申請で特に注意したい実務ポイント

予約は早めに

東京都の手引きでは、申請日は電話予約日から1~2か月以上先になることがあるとされています。講習が終わってから動くのではなく、全体スケジュールを先に組む方が失敗しにくいです。

積替え保管ありは別物

この記事は積替え保管なしの解説です。
積替え保管を含む場合は、申請前に事前計画書の提出と現地審査が必要で、難易度がかなり上がります。

先行許可制度を使える場合がある

すでに他自治体で、必要書類を全部出して受けた許可証がある場合、東京都でも先行許可制度によって一部書類を省略できることがあります。複数自治体展開を考える事業者には大きなポイントです。

東京都の産廃収集運搬業許可の申請が向いている方・向いていない方

東京都の産廃収集運搬業許可を自分で申請しやすいのは、たとえば次のような方です。

自分で申請しやすい方

  • 法人内容がシンプル
  • 役員・株主構成が単純
  • 車両台数が少ない
  • 取り扱う廃棄物の種類が多すぎない
  • 債務超過ではない
  • 既に他県申請の経験がある
  • 時間をかけて補正対応できる

専門家に相談した方がよい方

逆に、次のような場合は専門家に相談した方がスムーズなことが多いです。

  • 債務超過や納税ゼロがある
  • 株主・役員が多い
  • 政令使用人がいる
  • 車両が多い
  • 石綿含有、汚泥、複数品目で運搬方法の整理が必要
  • 東京・神奈川・埼玉・千葉を同時取得したい

まとめ|東京都の産廃収集運搬業許可を自分で申請するなら事前準備が重要

東京都の産廃収集運搬業許可(新規)を自分で申請するには、
単に申請書を書くのではなく、講習会・車両・容器・財務・必要書類・予約まで含めた全体設計が必要です。

特に注意したいのは、次のポイントです。

  • 講習会の種類を間違えないこと
  • 車両の名義や使用権原を確認すること
  • 容器写真・車両写真を適切に準備すること
  • 財政要件や追加資料の有無を事前に確認すること
  • 東京都の最新様式を使うこと

「自分で申請したい」と考えるのはとても自然なことです。
ただ、東京都の産廃収集運搬業許可は、細かな認識違いが補正や遅延につながりやすい申請でもあります。

東京都の産廃収集運搬業許可でお困りの方へ

「自分で申請したいけれど、この書類で本当に大丈夫か不安」
「車両や容器の考え方が合っているかわからない」
「東京都の産廃収集運搬業許可をできるだけ早く取りたい」

そのような場合は、申請前の段階で一度整理しておくとスムーズです。
東京都の産廃収集運搬業許可(新規)について、必要書類の確認や申請準備のサポートをご希望の方は、お気軽にご相談ください。

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